章の分け方

【章立て・章分け】
長文を読みやすくするために、文章を区切って〈単位〉を付けていく作業です。
章立て(しょうだて)や、章分け(しょうわけ)などと呼ばれます。

部・編 > 章 > 節・話 > 項 > 目・段落
ぶ・へん > しょう > せつ・わ > こう > もく・だんらく

左ほど大きい単位となります。
「一部」「前編」などで小説一冊となることが多いです。

これらにはもちろん例外もあり、作家さんや作風によって呼び方などが変えられている場合もあります。
あまり細かく区切り過ぎると逆に読みにくくなってしまいますので注意をしてください。

 

【章立ての仕方】
章立てにも様々な方法があります。
最初に章などの構成を考えてから執筆をする人もいれば、物語を完成させてから章ごとに区切っていく人もいます。
小説の賞などに応募をする前提ならば、規定の文字数を調べたうえで前者の方法を取るとやりやすいかと思います。

章立てをするタイミングを下記の3種類に分けてみました。

1)最初にあらすじを考え、物語を〈起承転結〉に分けてから章に当てはめて執筆をしていく。
2)物語を書いていき、途中で場面転換などがあった場合に章で区切っていく。
3)物語を完成させてから、最後に章で区切っていく。

最初は1番で始めてみるのがいいかもしれません。
2番と3番は慣れていないと少しやりにくいかも。

 

【章ごとの文字数】
章立てで一番迷うのが、何文字(何ページ)ごとに文章を区切っていくかです。
一般的には、読んでいて集中力が途切れない程度の文字数ごとに文章を区切るのがいいと言われています。
しかし、それらは読む環境(文庫本・スマホ・PC)や読者の年齢層などによって大きく変わってくるものです。

極端に長くなければ特に問題はありませんので、あまり深く考えずに物語の流れを見ながら不自然にならないように区切っていくのが一番です。
章ごとのそれぞれの文字数を同じくらいに揃えようとすると、それに振り回されすぎて物語の作成に支障をきたすことさえあります。
あくまでも読みやすくするための作業なので、文字数を揃えることにこだわりすぎないようにしましょう。

 

【僕の失敗談】
僕自身、章ごとの文字数を揃えることを重視するあまり、小説内の文章を削ったり追加をしていた時期がありました。
しかし、そのために文章に変更を加えるというのは本末転倒ともいえます。
いい物語を書き、その文章を読みやすくするために章立てをする、本来はそうあるべきなのです。
(小説の賞への応募など、文字数が決められているために増減をさせる場合は別です)

章や節に振り回されて作品の文章を操作するなど、絶対にあってはならないことです。
それに気づいてからは完全にやり方を変えています。

まずは基準を設けずに物語を書き、場面転換などのキリがよい箇所で大まかに区切っていきます。
そして物語が完成をしたときに改めて見直し、極端に長い部分をさらに細かい単位で区切るという方法をとっています。

もちろん他にもやり方はあり、この方法での区切り方が最良というわけではありません。
一つの方法としてお考え下されば幸いです。

何事もやってみないと分からないものです、机上で策を練ることも必要ですが、経験から学び取ることもまた重要かと。

 

【章タイトル(章題)を付ける】
章番号のあとに〈章タイトル〉が付けられている作品もあります。
必須ではないので、面倒ならば付けなくても問題はありません。

例) 第一章〈始まりの街〉

章タイトルにはネタバレにならないような文言を選ぶとよいと思います。
作品が仕上がってから順につけていくほうが章タイトルに纏まりができてよいかと。

 

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